今朝の新聞各紙一面記事は、政府の追加経済対策。 大規模な経済対策を実施するとともに、 3年以内を目途に消費税率を引き上げるという。 日本経済の症状は全治3年ということか。 麻生総理がいう「百年に一度の危機」にしては、 全治3年では回復が早いように思えるのは気のせいかしら。 政府が出した処方箋は、お金をばらまいたあとで増税。 毎度おなじみの「朝三暮四」政策である。 ドングリが朝3個で夕方4個じゃイヤだけれど、 朝4個で夕方3個ならOKというのが、朝三暮四のサル。 先にばらまいて、後で増税するのがOKであれば、 日本国民は朝三暮四のサルと同じってこと。 一世帯約6万円の給付金を喜ぶ人がいるとすれば、 その人は政府お墨付きの朝三暮四ザルであり、 総額27兆円規模のばらまき予算で景気が回復するなら、 日本がサル社会であることの証明になるだろう。 サルといえば、幸島(こうじま)のニホンザルは サツマイモを水で洗ってから食べることが観察された。 とても文化的なサルである。 研究者は、最初にイモを水で洗ったサルに「イモ」という名前をつけた。 そのサルはメスなのだから「イモ」はないだろう。 もうちょっと可愛らしい名前にしてあげれば良いのにと思うが それはさておき、幸島の研究者にならって、 経済学者は麻生総理に特別な名前を進呈したらどうだろうか。 たとえば「ヘリコプター」とか。 「ヘリコプター」とはヘリコプターマネーのそれ。 麻生総理がいう「未曾有の危機」に対して、 未曾有のばらまきを行なうのだから、ふさわしい名前だと思う。 今回の経済対策が実施されたあかつきには、 私は麻生総理をヘリコプター総理と呼ぼうかと思う。 歴代の総理がそうであったように麻生総理もそうであり、 そして未来の総理も経済危機に直面する度に、お金をばらまくのだろう。 そうやってばらまきが繰り返されると感覚が麻痺して、 日本中が朝三暮四ザルであふれる日が来るかもしれない。 朝三暮四ザルは、空を見上げて待ち続けるのだ。 いつの日か、ヘリコプターに乗った総理が現れて、 空からお金をばらまいてくれるだろう、と。 イモを水で洗うことも忘れ、 草や木片でヘリコプターの模造品を作ることに熱中し、 腕にヘリコプターを意味する「H」の刺青を入れては悦に入る。 それを「朝三暮四ザルのカーゴ・カルト」という。 ******* J・S・バッハ / 無伴奏チェロ組曲第1番プレリュード チェロ奏者はヨーヨー・マ(Yo-Yo Ma)。
by hikihitomai
| 2008-10-31 23:31
| 物見遊山
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