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脳死に関する雑感
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内閣不信任決議案やら問責決議案やらのドサクサにまぎれて
臓器移植の改正法案が駆け足で可決されたわけで、
「脳死」という重大な問題が、なんというか、ナイガシロにされてしまった。

意味のない決議案の採決に時間を使うくらいなら、
もっと時間をかけて脳死を議論すべきだと思うよ、アタシは。

具体的な現場を想像すると、
もう、受け入れ難い状況なわけです、脳死というのは。

仮に、わが子が交通事故に合ったとしましょう。
医者は懸命に手当てをしてくれるわけです。
なんとか命を救おうと。

でも脳死判定が下ると、
さっきまで命を救おうとしていた医者が、
今度は家族に向かって臓器提供の説明をするんですよ。
お子さんの臓器を提供していただけますか、と。
そういう状況、理解できますか?

臓器提供を打診する医者の側にもストレスがあるだろうし、
打診された家族の側も割り切れない気分だろう。
アタシなんかは単細胞だから、
さっきまで命を救うために全力を尽くしてくれていると思った医者の口から
臓器提供の言葉が出たら、激昂してしまうかもしれない。

まあ、個々人の死生観に属する問題だから、
脳死が人の死として当然の考え方だとの認識の人もいるだろう。
それを否定するつもりはないし、
アタシも単細胞なりに脳死を理解しているつもりではある。

ただねえ、脳死判定されたとしても、
子どもの手を握ると温かいわけです。
その温かさは法律に関係なく、温かいわけです。

まだ温かい体を切り裂いて臓器を取り出すのは、
理屈を理解できたとしても感情がついていけそうにない。。。
by hikihitomai | 2009-07-15 23:34 | ねこ
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