たとえば花にとまっている蝶を見つけたら、 見失わないように目をそらさずに近づく。 目線はそのままでウエストポーチ内をまさぐり、 電源スイッチを押しながら、デジカメを取り出す。 とりあえずダメモトで一枚撮影。 蝶がまだそこにいれば、 露出や構図を変更して可能な限りシャッターを切る。 それがお散歩カメラの撮影スタイル。 大木の添え木に何かが光っていたので、 例によって目を離さずに近づいたら、 路肩の溝に落ちてしまった。 U字溝にフタがなかったのだ。 スネをぶつけて涙目。 見つけたものは、セミの抜け殻であった。 蝶のように逃げる被写体ではない。 急ぐ必要はなかったが、 それに気がつく前に、溝に落ちてしまった。 なさけない。 カメラを落とさなかったのは不幸中の幸い。 自分にそう言い聞かせて失態を忘れようとしたが、 スネがずきずきと痛んで、忘れさせてくれなかった。
by hikihitomai
| 2009-08-30 21:47
| 物見遊山
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