聴力をチェックしてみた。 先般、メガネの新調で目の老化を実感したとき、耳の老化も気になった。 実は好きな音楽がマトモに聞こえていなかった、 なんてコトがないかチェックしたのである。 チェックは簡単。 オーディオ・テストCDを再生すればよい。 1/3オクターブごとに正弦波が記録されているので、順番に聞くだけ。 一般的に、人間の可聴周波数帯は20Hz~20000Hz(20kHz) 。 加齢とともに、主に高音域が聞こえなくなるという。 そこで、高音域がどこまで聞こえるか確認した。 周波数の高い順に聞いた結果は次のとおり。 ・20000Hz(20kHz)、聞こえなかった。 ・16000Hz(16kHz)、聞こえなかった。 ・12500Hz(12.5kHz)、聞こえなかった。 ・10000Hz(10kHz)、聞こえた。 20000Hz(20kHz)まで聞こえるはずの耳で、 10000Hz(10kHz)が限界。 10000Hz(10kHz)は鮮明に聞こえるのに、 12500Hz(12.5kHz)はまったくの無音状態であった。 ちなみに、オーディオ・テストCDを購入した30歳の頃は、 16000Hz(16kHz)がはっきり聞こえ、 20000Hz(20kHz)はかすかに遠くで耳鳴りがするような聞こえ方をした。 その頃は耳の老化など考えもしなかったから、 20000Hz(20kHz)が聞こえ難いのは、 再生装置(主にスピーカ)の物理特性のせいだと決めつけていた。 それから25年。 老化は否定できない。 今回聞こえなかった周波数帯は、最高音域の1オクターブ分に該当する。 可聴周波数20Hz~20000Hz(20kHz)全体は約10オクターブなので、※ 聞こえる比率は全体の9割、ということになる。 ※音程が1オクターブ上がると周波数は2倍になるから、 20 × 2^a = 20000 とおいて、 これを log2 = 0.3010 として計算すると、 a = 3/log2 = 9.9667 ≒ 10 オクターブ 9割聞こえれば充分なのか、それとも、 1割聞こえないことは著しい老化なのか? 自分に都合の悪い話が聞こえ難いことを除外すれば、 耳が聞こえ難いと実感したことはないし、 音楽が変な聞こえ方をするわけでもない。 たとえばピアノ(88鍵)は、最低音を27.5Hzに調律すると、 最高音は 4186Hz(4.1kHz)になるそうで、約7オクターブ。 最も高い音が出せるというピッコロでも、約4.7kHz。 意外に上限が低いので、私の耳でも問題なく聞こえているはずだ。 ただし、それらは基音の周波数であって、倍音成分は考慮されていないから、 楽器の音色が違って聞こえている可能性はある。 まあ、心配しだしたらキリがないので、55歳のオッサンとしては、 「聴力が衰えているけれど概ねオーケー」といったところで手を打っておこう。 とはいえ、ちょっと気になるのが、いわゆるハイレゾの存在。 サンプリング周波数(192kHz)と量子化ビット数(24ビット)で単純計算すると、 最高音の周波数は96000Hz(96kHz)、ダイナミックレンジは144dBになる。 最低音を20Hzとした場合、 20Hz~96000Hz(96kHz)の音域は、12オクターブ分以上に及ぶ。 普通の人間には聞こえない高音域までカバーしている。 コウモリが発する超音波は30kHz~100kHzなのだが、 ハイレゾというのは、まさか。。。 ******* ストラヴィンスキー(Igor Stravinsky) /「火の鳥」から「カスチェイら一党の凶悪な踊り」「火の鳥の子守歌」「フィナーレ」 "YouTube Symphony Orchestra" は、力不足なのか練習不足なのか。 指揮者のマイケル・ティルソン・トーマス(Michael Tilson Thomas)は、 若手の指導に定評があるという。 その彼をもってしても、アラ探しのネタのような演奏は回避できなかったようだ。 聞かせどころだけに「火の鳥の子守歌」でのファゴットの余裕のなさが目立つのだが、 他にもあちらこちらに、ほころびがあるわあるわ。
by hikihitomai
| 2015-12-15 21:00
| 物見遊山
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