5月に退院して約2か月、母はだいぶ元気になった。 78歳という年齢を考慮しなくても、 手術後の回復は良好といえるだろう。 それでも本人は、もう十分生きてきたから いつ死んでも構わないなどと言っている。 その母がモスラを退治したという。 妄言ではない。 モスラというのは茶色の毛虫のこと。 体長は約10センチ、太さが2センチくらい。 毛虫の名を問われたので、 冗談のつもりでたぶんモスラの幼虫だろうと答えたら、 母は真に受けてしまった。 ゴジラだと答えたら冗談だとわかっただろう。 モスラはゴジラほど知名度が高くないようだ。 母は門扉の上にいたモスラを退治したという。 「割り箸でつまんで家の前の道に置いてやった」のだとか。 退治というのは車に踏みつぶさせることであった。 小学生の悪戯か。 少なくとも、いつ死んでも構わないなどと シオラシイことを言う人のすることではない。 家の前の道路はほとんど車が通らない。 モスラが踏みつぶされる可能性も低い。 それでも母は「退治」に満足したようである。 また見つけたら「道に置いてやる」と意気込んでいた。 いつでも退治できるように、 使い捨ての割り箸も用意できている。 モスラもずいぶんと嫌われたものである。 ******* ザーズ(Zaz)/ Je Veux
by hikihitomai
| 2017-07-13 21:00
| 物見遊山
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