母は今年79歳。 昨年は解離性動脈瘤と昏倒で二度入院した。 現在は年齢相応の日常生活を取り戻し、 わりと元気に過ごしている。 二度の入院生活を経て、母は普通のお婆ちゃんに変貌した。 医師の指導に従うようになり、 私たちの意見も聞き入れるようになったのである。 そんな母を評して妹たちは、 「このごろ素直だから気味が悪い。雪が降るかも」 そう笑っていたのは今年1月21日、日曜日のこと。 翌日、雪が降った。 表情も明るくなった。 以前は「いつ死んでも構わない」などと言っていたのだが、 「どうやらアタシは死なないように出来てるみたい」 体調が良くなり、心境も好転したようだ。 一時期、妙に穏やかなお婆ちゃんになってしまったので、 それはそれで心配したのだが、 この頃では、口の悪さも復活して 本来の「調子」を取り戻しつつある。 知り合いのご老人の話題になったときのこと。 「あの人は目を閉じると顔がデスクマット」だという。 褒め言葉でないことはわかったのだが、意味が通じない。 母がいうデスクマットは、デスマスクのことであった。 ******* ナヴィン・クマール(Navin Kumar)/ 「チョーク(CHALK)」 約2分の短編映画。 セリフはなく、映像と音楽のみ。 普遍的な想いが描かれている。 戦争で母親を亡くした子供の実話がもとになっているのだとか。 ナヴィン・クマールはインド出身のディレクター。
by hikihitomai
| 2018-05-13 21:00
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