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蓮の池に正岡子規を想ふ



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不忍池に浮島式の通路が設けられ、そこで蓮を眺める趣向。
この場所には数年前まで「蓮見茶屋」があつた。
蓮を眺めつつお茶を楽しむ店である。

その名称で連想するのは、
江戸時代、不忍池の畔(ほとり)にあつたといふ出会茶屋。
「蓮茶屋」とか「池の茶屋」といふ名前だつたとか。

出会茶屋は今でいふラブ・ホテルみたゐなもの。
軽食が提供されたさうだが、
もちろん利用客の目的は食事ではない。
極楽浄土の花が咲き乱れる池の畔で、
現世の極楽を過ごしたのである。

もともと、不忍池といふ名前は、
男女が忍んで逢つてゐたことに由来するとの説もある。

「極楽は赤い蓮(はちす)に女かな」 正岡子規

明治時代、根岸に暮らした正岡子規は、
近所の不忍池に出会茶屋があつたことを知つてゐただらう。
それを念頭に一句詠んだのだ、といふのは勝手な想像。

ついでに、もうひとつ勝手な想像。
結核に苦しみながらも、
頭の中に思ひ描いた極楽で女と戯れながら詠んだのが次の一句。

「睾丸をのせて重たき団扇哉(うちわかな)」 正岡子規


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ダリダ&アラン・ドロン(Dalida, Alain Delon)/ Paroles, paroles
邦題は「あまい囁き(ささやき)」。










by hikihitomai | 2019-08-14 21:00 | 物見遊山
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